「木と段の漢字って、読み方は?」
木と段がくっついた漢字、椴。
この椴の読み方は、
音読みは、ダン
訓読みは、とど・とどまつ
というものです。
これらの読み方は、一体どんな意味を持っているのでしょうか。
- 木+段の漢字!「椴」の意味は?
- 「椴」in中国
- 「椴」という漢字を分解してみる!
という順で見ていこうと思います。
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木+段の漢字!「椴」の意味は?
木と段がくっついた漢字、椴。
読み方は、ダン・とど・とどまつでした。
この椴という漢字の意味は・・・。
「椴」の意味は?
この椴という漢字は、とどまつという木を指す言葉です。
漢字では、このとどまつは椴松とも書かれます。
椴松は大きな木で、その高さは30mを越えるものも。
「椴」が生える場所
椴松が生えているのは、結構寒い場所です。
椴松が生えているのは、南は北海道。
そして、北海道から北に向かってサハリン島、北限はカムチャッカ半島です。
この椴松。
英語の名称をAbies sachalinensisといいます。
この木が分布する中心地、サハリンから名前をもらっているのです。
さらに、日本名のとどという部分はアイヌ語のtotoropが語源です。
どうして「椴」=「とどまつ」?
椴という漢字がとどまつに使われたのは、とどまつの枝が毎年段階的に増えるからです。
段階的な木なので、椴という漢字があてられました。
椴松の材木は、紙の材料となります。
木材のチップを溶かし、そこから繊維を取り出せば・・・。
椴松は紙になるのです。
「椴」in中国
椴という漢字は、中国でできました。
じつは、中国での椴という漢字はとどまつと違う木を指すものだったです。
中国の「椴」
中国の椴(ダン)。
それは中国の森林に生える、シナノキ科の木なのです。
英語名でTilia tuanという木です。
「Tilia tuan」と「とどまつ」の共通点
中国のTilia tuanと、北海道のとどまつ(椴松)には共通点があります。
それは、
- 山地の日が差さない場所に生える
- 紙の材料となる
という点です。
そんな共通点を知った上で、日本ではとどまつに椴という漢字を与えたのではないでしょうか。
「椴」という漢字を分解してみる!
漢字の国の中国で、椴という漢字はどのように生まれたのでしょうか。
椴という漢字を分解してみようと思います。
「椴」を分解!
椴いう漢字を分解すると、紙の材料の木という事が分かってきます。
ご存知の通り、椴という字は
左側は木
右側は段
でできています。
木は樹木を表す言葉。
そして、右側の段という文字は叩く(たたく)という意味を表しています。
紙を作るため、切った木材を叩くという作業がされました。
木材をたたき、繊維を取り出して紙の材料にしたのです。
さらに!「段」を分解
さらに、段も分解していきます。
「几」
段の右上の部分を見てみましょう。
几は矛(ほこ)の形を現していて、長い棒という意味です。
「又」
几の下の又は、手を表しています。
この几+又で矛を突くという動きになっています。
「段」の左側
つぎに、段の左側の部分。
ここは、崖や山の斜面のでこぼこを意味します。
「木」+「段」=「紙の木」
ここまで分解してきた部品をあわせると、
山の斜面をたたいて階段を作る
というイメージが完成します。
このように、叩くという動作を表す段。
その左側に木が付きました。
そこから、叩かれる木→叩いて繊維を取り出し、紙を作る木→椴という事にたどり着きました。