「木と象の漢字・・・。」
「読み方は?意味って?」
木と象の漢字、橡。
この橡という漢字は、クヌギがメインの読み方となります。
それでは早速、橡という漢字の
- 「橡」の音読み
- 「橡」の訓読み
- 「橡」は「お椀」!?
といった話題を見ていきたいと思います。
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木+象の漢字!「橡」
木と象がくっついた漢字、橡。
読み方はクヌギがメイン。
他にも、音読みでショウ・ゾウ。
訓読みではつるばみ・とち。
・・・色々な読み方がありますね。
その理由は、こちらです。
「橡」の音読み
木と象の漢字、橡。
この橡という漢字はクヌギという樹木を表す文字として誕生しました。
「ショウ」と「ゾウ」
まず、橡の音読みのショウ・ゾウについて。
これは、中国での読み方が日本に伝わりました。
ドングリを食べる木
そして、クヌギという読み方は、食之木(くのき)が語源となっています。
食之木とは、ドングリを食べる木という意味です。
クヌギはドングリが実る木です。
ドングリはデンプン質に恵まれていて、食べるとエネルギーの源になるんですよ。
「橡」の訓読み
さらに、橡の訓読み
つるばみ・とち
という読み方について。
まず、つるばみという読み方は、クヌギの古名です。
間違って伝わった「とち」
そして、橡のとちという読み方について。
クヌギという樹木を表した橡という漢字。
日本に伝わった時、とちという違う木を指す漢字に勘違いされました。
そのため、橡はとちとも読まれるようになったのです。
「クヌギ」と「とち」は違う木
実際に、橡の本来の意味であるクヌギは、ブナ科の樹木。
対して、とちはムクロジ科の樹木。
クヌギととちは、全く別の種類の木なのです。
「とち」の語源
ちなみに、とちの語源には、ドングリに関わっていました。
朝鮮語のドングリの発音、ドットリが変化してとちと呼ばれるようになりました。
とちにもドングリに似たとちの実と呼ばれる種子ができるのです。
「橡」は「お椀」!?
橡という字の語源は橡斗という文字が短縮されたものです。
「斗」は「お椀」
橡斗の斗は、お椀やひしゃくを表す漢字です。
橡(クヌギ)に実るドングリには、お椀に見える部分があります。
クヌギのドングリを見てみましょう。
クヌギのドングリは上の画像のように、お椀のような部分で包まれています。
それが、斗です。
「象」は「象徴」
橡の象という部分は、○○の様なという意味の文字です。
象徴という言葉もありますね。
つまり、橡斗という言葉は、お椀「斗」のような「橡」という事を表しているのです。
「橡」=「クヌギという樹木」
お椀のような部分がある、クヌギのドングリ。
クヌギのドングリを表す橡斗は、短縮されて橡に。
さらに、橡はクヌギという樹木、そのものを表すようになったのです。