「木と句・・・。なんて読むの?」
木と句で出来ている漢字、枸の読み方です。
音読みで、クとコウ
訓読みで、からたち・くこ・ま(がる)
というように、読み方が色々あります。
どうして、こんなに読み方が色々あるのでしょうか?
その謎に迫っていこうと思います。
- 木+句の漢字「枸」!「読み方」の共通点は?
- 「枸」という樹木
という順で見ていきます。
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木+句の漢字「枸」!「読み方」の共通点は?
木+句の漢字枸。
上で紹介した読み方の
ク・コウ・からたち・くこ・ま(がる)
には、ある共通点がありました。
それは、曲がった枝ということです。
「枸」を分解してみよう!
枸を分解すると、ご存知の通り
木と句
という2つの漢字になりますね。
まず、左側の木は樹木を表すための字です。
そして、右側の句という部分は、小さく曲がるという意味を持っています。
そのため、枸という漢字では、
小さく曲がる木
つまり
曲がった枝の木
が表現されているのです。
「句」の象形文字
句の象形文字を見てみましょう。
曲がった枝が表されているのが分かります。
ぐにゃぐにゃですね。
また、この句は棘(とげ)のある枝も表しています。
枝に棘があれば、それは小さな曲がりと捉えることが出来るからです。
同じ句の象形文字でも棘のイメージのものがあります。
上の象形文字では、口の回りを棘が囲んでいるのです。
「枸」の読み方
枸の読み方は色々ありました。
まず、ま(がる)は曲がった枝を表しています。
そして、残りの
ク・コウ・からたち・くこ
で、色々な樹木を表しているのです。
上のほうから順番に見てみましょう。
ク・コウの読みでケンポ梨。
枸櫞(クエン)というミカン科の木。
からたちというミカン科の木。
枸杞(くこ)というナス科の木。
といった樹木たちで、すべて曲がった枝or棘のある枝の木なのです。
次の章で、この木たちの一部を紹介させていただきます。
「枸」という樹木
枸という樹木たちを見ていきます。
まず、ク・コウと読まれるケンポ梨。
「枸」という「ケンポ梨」
このケンポ梨は、10m程度まで大きくなる背が高めの樹木です。
この木は枝がたくさんあり、曲がりくねっています。
この枝葉のおかげで、ケンポ梨の下には十分な木陰ができる感じです。
ケンポ梨には、とっても小さな果実が実ります。
梨ですので果実は甘く、食べられます。
玄圃梨
ケンポ梨には、玄圃梨という文字があてられることがあります。
これは、玄圃(ゲンポ)という場所の梨を表しています。
玄圃とは、仙人の住居とされる伝説の場所です。
この玄圃という崇高な場所でとれる梨のイメージです。
「枸櫞(クエン)」という木
次は、枸櫞(クエン)というミカン科の木。
枸櫞は高さ2m程度の木で、枝には棘があります。
この棘があるため、枸の字が使われたのです。
この木の果実は大きく、果汁はクエン酸の原料に。
「櫞(エン)」の意味
枸櫞の果実が大きいため、重くて頭が下がるというイメージがあります。
このイメージが豚が頭を下げている様子と重なりました。
そのため、枸櫞の櫞には豚という漢字の一部が使われています。
枸の他の読み方、からたち・枸杞(くこ)は、他の記事で詳しく解説しています。
からたちというミカン科の木は、コチラの記事です。
枸杞(くこ)というナス科の木は、コチラの記事です。
ぜひ、チェックしてみて下さいね。