「木と秋の漢字、読み方は?」
木と秋がセットになった漢字、楸。
この楸の読み方は、
シュウ・ひさぎ・きささげ・ごばん
となります。
読み方が、ちょっと多めです。
じつは。
この4つの読み方は、左から順に出来上がったものでした。
ここでは、楸の読み方が出来上がった流れを
- 木+秋の漢字!「楸」のはじまり
- 「楸」が日本にやってきた!
- 「楸」のもう一つの読み方!?
という切り口で見ていこうと思います。
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木+秋の漢字!「楸」のはじまり
木+秋の漢字、楸。
この楸の読み方は、シュウとして中国でできました。
楸は、中国ではトウ(唐)キササゲと呼ばれる樹木です。
このトウキササゲは10m以上の高さまで成長する、背の高い木です。
「楸」の語源
楸の語源は、この木の葉っぱにありました。
トウキササゲの葉は、季節が秋になったらすぐに落ちてしまいます。
トウキササゲの葉が落ちると、
「あぁ、もう秋だな・・・。」
と、人々は秋の到来を感じました。
トウキササゲは、秋を感じさせる樹木なのです。
そんな背景から、トウキササゲには楸という漢字が与えられたのです。
「楸」が日本にやってきた!
中国でできた漢字、楸が日本にやって来ました。
ところが、トウ(唐)キササゲは中国原産の木です。
日本人には馴染みがありませんでした。
「楸」の読み方が変化!
楸という漢字は、日本固有の樹木を表す文字として使われ始めたようです。
その樹木は
ひさぎ
という木でした。
このひさぎは後にきささげと、呼ばれるように。
ちなみに、このきささげはトウキササゲ(本来の楸)の親戚にあたる種類の樹木です。
さらに、きささげという木は碁盤(ごばん)の材料になりました。
そのため、楸にはごばんという読み方も出来たのです。
「楸」の読み方
つまり、楸の読み方は、
シュウ・ひさぎ・きささげ・ごばん
という順で出来上がった様なのです。
「楸」のもう一つの読み方!?
楸には、アカメガシワという読み方があったかもしれません。
なぜなら、楸の読み方の一つ、ひさぎは、アカメガシワの古名だ、という説があるからです。
「アカメガシワ」とは
アカメガシワは、秋の紅葉がきれいな木です。
それが理由で秋を代表する木、つまり楸字が付けられた、のかもしれません。
ちなみに、アカメガシワは赤芽柏と書かれます。
この木の新芽が赤い、という理由からの呼び名だそうです。