「アルマジロって、どんな動物なの?」
「アルマジロの種類は?」
アルマジロは、アリクイの仲間の動物です。
共通点は、歯が退化していることです。
そんなアルマジロとはどんな動物なのか。
アルマジロの種類や生息地、食べ物はどうなっているのか。
その特徴を、詳しく見ていきたいと思います。
- アルマジロとはどんな動物?
- アルマジロの種類!最大は最小の300倍
- アルマジロの種類!丸くなるのはコチラ
- アルマジロの種類!最北端と最南端は?
- アルマジロの種類!昼に活動するのはコチラ
という順番で解説していきます。
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アルマジロとはどんな動物?
「歯が退化したんだ・・・。」
アルマジロとは、哺乳類の貧歯類(ひんしるい)に分類される動物です。
貧歯類とは、歯がまったく無いor歯が不完全な動物のこと。
アルマジロの特徴も、歯が退化して小さくなっています。
アルマジロの食べ物は?
アルマジロが属する貧歯類の仲間には、
ナマケモノ・アリクイ
という種類がいます。
ナマケモノやアリクイも、歯が退化した動物たちなのです。
とくに、アリクイには歯がありません。
この貧歯類の動物たちは、共通の祖先を持ち、そこから別々に進化してきました。
ベトベトの舌で「虫を食べる」
アルマジロは歯が退化した分、ベトベトした舌を持ち、虫を食べるのに適しています。
その舌の特徴を生かし、アルマジロはアリクイと同様にアリを食べるのです。
特に、シロアリを好みます。
アルマジロの生息地はどこ?
アルマジロの生息地は南アメリカがメインです。
そのなかで、生息地を広げて北アメリカまで到達したアルマジロもいます。
そのアルマジロは現在も、さらに北へと生息地を拡大中です。
アルマジロを守る「甲羅」
「甲羅があるの?」
アルマジロは頭から背中、そしてしっぽまで硬い甲羅で覆われている、という特徴があります。
その特徴から、アルマジロは甲羅に包まれた動物=被甲目(ひこうもく)という種類にも分類されているのです。
皮膚が「甲羅」になった
アルマジロの甲羅は、元々は皮膚でした。
その皮膚が自分の身を守るため硬くなっていったのです。
「アルマジロ」その名前の由来は?
甲羅はよろいを連想させます。
そのため、スペイン語のアルマド(よろいを着た人)がアルマジロの名前の由来となりました。
赤ちゃんのアルマジロ
赤ちゃんのアルマジロにも甲羅がありますが、まだ硬くはありません。
体の成長と共に甲羅も硬くなっていくのです。
アルマジロの巣穴
「穴を掘るの?」
また、アルマジロは巣穴を掘ってその中で休みます。
穴は前足で掘ります。
その前足には穴が掘りやすいようにかき爪があります。
アルマジロの種類には「特徴」がたくさん!
「アルマジロって、丸くなるよね?」
身を丸める特徴のイメージのあるアルマジロ。
ところが実際は・・・。
団子虫のように体を丸められるのは、わずか2種類のアルマジロに限られます。
アルマジロは、基本的には夜行性の動物ですが、なかには昼間に活動する種類も。
さらに、アルマジロは現在20種類が確認されていますが、一番大きな種類は最小のものの300倍もの体重を持っていました。
このように、色々な種類と特徴があるアルマジロ。
次の章からは、アルマジロの代表的な種類を、その特徴ごと見ていきます。
アルマジロの種類!最大は最小の300倍
「さ、300倍って!」
アルマジロの種類のなかで、最小なのはヒメアルマジロで体重100gくらい。
人間の手のひらに乗せることが出来るサイズです。
対して、最大のオオアルマジロはというと、体重が30kgもありました。
ヒメアルマジロの300倍です。
かわいいサイズの「ヒメアルマジロ」
体重が80~100g程度のかわいいヒメアルマジロ。
体長は8~15cmで、しっぽの3cmを合わせても手のひらサイズです。
「生息地」と「食べ物」
アリ以外の食べ物は、植物。
生息地は、アルゼンチンの乾燥地帯で、草原に住んでいます。
大きな前爪
体に対して大きな前足の爪で穴を掘り、巣穴を作ります。
掘った土は、後ろ足で後方に蹴り出します。
でっかい「オオアルマジロ」
さて、今度はアルマジロ界で最大のオオアルマジロです。
オオアルマジロのサイズは、最小のヒメアルマジロの300倍程度の体重30kgを誇ります。
体長は75~100cmで、しっぽも長く50cmあります。
「生息地」と「食べ物」
オオアルマジロの生息地は、南アメリカ中部~北部。
熱帯雨林や草原に暮らしています。
食べ物はアリ、小動物、ミミズや幼虫、ヘビなどです。
体重を使った穴堀
「爪が強力なんだね。」
オオアルマジロは、大きな前足に付いたパワフルな爪が特徴的です。
重い体重で地面をパワフルに掘り、地中の生き物を捕食。
また、2~3週間のペースで狩の場所を移動します。
体長が3m!?
オオアルマジロは、絶滅危惧種にされています。
実際に絶滅してしまったアルマジロには、体長3mを超えるビッグサイズのものがいました。
アルマジロの種類!丸くなるのはコチラ
アルマジロの種類のなかで、丸くなる特徴を持つのはミツオビアルマジロの種類だけです。
このアルマジロの生息地はブラジルで、森林や草原、やぶで暮らしています。
丸くなる唯一「ミツオビアルマジロ」
ミツオビアルマジロは体長25cmで、しっぽの長さは7cmくらい。
小柄ですね。
体重も1~1.5kg程度です。
ミツオビアルマジロの食べ物は?
ミツオビアルマジロは、アリ、ミミズや幼虫、ヘビ、トカゲ、木の根、動物の死体を食べます。
仲間も丸くなる
ミツオビアルマジロの種類には、マタコミツオビアルマジロがいます。
このマタコミツオビアルマジロも、体を丸めて身を守ります。
生息地や食べ物、体のサイズもミツオビアルマジロと同じです。
アルマジロの種類!最北端と最南端は?
「南アメリカ原産なんだ・・・。」
アルマジロという種類の動物は、南アメリカで生まれました。
そのアルマジロのなかで唯一、北アメリカまで生息地を拡大した強者がいます。
それが、ココノオビアルマジロです。
ココノオビアルマジロが「最北端」
ココノオビアルマジロは、アルマジロの中で最も広範囲に生息しています。
ココノオビアルマジロの生息地
ココノオビアルマジロの生息する範囲は、南アメリカから中央アメリカ、メキシコを北上してアメリカ合衆国の南部にまで及びます。
生息地が北アメリカまで及ぶアルマジロは、この種類だけです。
北アメリカでは生息地をさらに拡大中。
生息環境は、草原やまばらな森林です。
ココノオビアルマジロの食べ物
「色んなものを食べるらしいよ!」
ココノオビアルマジロは、生息力が強い印象のあるアルマジロです。
ココノオビアルマジロの食べ物は、アリをはじめとして
コオロギ、植物の種、果物、ミミズや幼虫、小動物、死んだ動物の肉
といった具合に、多くの種類の食べ物を採ります。
鼻と耳が敏感なセンサーになっていて、多くの獲物を捕獲しているのです。
垂直とびで1m!
ココノオビアルマジロは体長が40~60cm、しっぽの長さが30~40cm、そして体重が3~7kgと決して小さい訳ではありません。
ところが彼らはジャンプするのが得意。
ジャンプ力があり、垂直に1mも飛べます。
自分の体長の倍程度のジャンプ力ですね。
人間で言えば、3mものジャンプ力がある、という事に。
ピチアルマジロが「最南端」
北に勢力を拡大するココノオビアルマジロの逆側。
今度はアルマジロ界の最南端に生息地を持つ種類を紹介します。
冬眠する「ピチアルマジロ」
「へぇ、冬眠するアルマジロがいるんだ。」
最南端の寒い地域に生息するのは、ピチアルマジロという種類です。
生息地は南アメリカ南部。
アルゼンチンやチリの草原で暮らしています。
ピチアルマジロは寒い場所に生きる種類のため、冬眠することがあるんですよ。
ピチアルマジロの体型と食べ物
このアルマジロは体長が25~35cm。
しっぽの長は10~15cmとコンパクトサイズ。
体重も1~2kg程度です。
食べ物は、アリや植物、ミミズや幼虫に加えて死んだ動物の肉です。
両足で踏ん張る!
ピチアルマジロは敵から身を守るため、地面を両足の爪で、しっかりと掴んで踏ん張ります。
すると、体がひっくり返らずに甲羅が楯になるのです。
アルマジロの種類!昼に活動するのはコチラ
夜行性の特徴をもつ動物、アルマジロ。
このアルマジロのなかには、昼間も活動する種類がありました。
アラゲアルマジロの「冬」
南アメリカ南部の国、アルゼンチンの乾燥地帯に生息地を持つアラゲアルマジロ。
このアルマジロは、夏は夜、冬は昼に活動します。
食べ物はアリや小動物、爬虫類や死んだ動物の肉です。
冬の昼間に動きまわる時には、植物を多く食べるようになるのです。
アラゲアルマジロの体
アラゲアルマジロは体長が25~40cm、しっぽの長さは10~18cm。
体重は1~3kgと小柄です。
特徴的なのは、体を守る甲羅の隙間から、硬い毛が生えていることです。
アマゾン川の「ムツオビアルマジロ」
アマゾン川南部の周辺に住む、ムツオビアルマジロ。
熱帯雨林やサバナで暮らしています。
このムツオビアルマジロが、動き回る時間のメインは夜ですが、昼間も活動します。
母親が「口」で運ぶもの
「母親が口で運ぶものって?」
ムツオビアルマジロの母親が、その大きな口で運ぶものがあります。
それは、自分の子供。
子供を自分の口でやさしく運んであげるのです。
ムツオビアルマジロの体型と「食べ物」
ムツオビアルマジロの体長40~50cm。
しっぽの長さは12~25cmで、体重3~7kg。
アルマジロ界では普通のサイズでアリや小動物、植物を食べます。