「オオアリクイの爪、役割は?」
アリを主な餌とするオオアリクイ。
このオオアリクイの体のなかで、爪や舌、顔などの役割を見ていきたいと思います。
それでは早速
- オオアリクイは「爪」で穴をあける
- オオアリクイの「舌」と「顔」
- オオアリクイは「しっぽ」で威嚇!?
- オオアリクイの「背中」
という順で解説します。
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オオアリクイは「爪」で穴をあける
「アリの巣、見つけたぞ!」
オオアリクイの食事は、アリの巣を見つけることから始まります。
じつは、オオアリクイの目はあまり機能していません。
オオアリクイは嗅覚によって蟻の巣を探しているのです。
視力が悪い分、嗅覚が敏感になっているのです。
シロアリの巣を見つけたオオアリクイ。
シロアリの巣は、こんもりと地上に盛り上がっています。
オオアリクイの前足の「爪」
オオアリクイは、シロアリの巣に前足の爪を差し込みます。
オオアリクイの前足には、鋭い爪がくついています。
この爪でアリの巣に穴を開けるのです。
爪で開けた穴の中に、オオアリクイはサッと舌を素早く差し込み、餌となるアリを舐め取ります。
オオアリクイの鋭い「爪」
このオオアリクイの爪は10cm。
とても鋭くなっています。
オオアリクイが普段に歩く時は、自分の拳(こぶし)をじゃんけんのグーのような形にします。
それは、爪の鋭さを無くさないためです。
また、爪を隠さないと歩きにくいというのも理由となっています。
ゴリラと同じ歩き方!?
オオアリクイの爪を隠す歩き方。
この歩き方は、ゴリラと同じと言えば分かり易いかもしれません。
ゴリラも前足をグーの形にして歩きますね。
これはナックルウォークと呼ばれる歩き方なんですよ。
攻撃にも使う「爪」
オオアリクイの鋭い爪。
敵に襲われた場合、オオアリクイは鋭い爪で切りつけ、立ち向かうことが可能です。
オオアリクイの天敵
オオアリクイの天敵といわれるジャガーやピューマ。
この強敵も、オオアリクイの爪を警戒して簡単には手をだせません。
オオアリクイの「舌」と「顔」
「ネバネバしてるの?」
オオアリクイは、舌で餌となるアリを舐めとります。
この舌は、ネバネバしているのです。
オオアリクイの舌は60cm!
オオアリクイは、ネバネバの唾液がついた舌を使い、一度に数百匹のものアリを捕獲できます。
舌の長さは40cmから60cm。
太さは1cmから1.5cm程度で、むちのような、ものすごく長い舌です。
舌のスピード
オオアリクイの舌のスピードは速く、1分間に150回も舌を出し入れできるのです。
60cmもある舌を、そんなに早く動かせるのですから驚きです。
オオアリクイの顔
オオアリクイの顔は、目から先が長くなっています。
この長くなっている顔を、アリの巣穴に少し突っ込みます。
そこで舌を出し、アリを舐めとっているのです。
また、オオアリクイの長い舌を収納するために、長い顔が必要です。
オオアリクイの耳
オオアリクイの耳は動くようになっています。
物音の聞こえやすくなる様に、音がした方向に向くのです。
オオアリクイは「しっぽ」で威嚇!?
敵が現れると、オオアリクイは立ち上がって相手を威嚇します。
体を大きく見せるため、前足も大きく広げます。
「威嚇」に役立つ「しっぽ」
オオアリクイの体の大きさは1mのものから大きいと体長2mに達することも。
しっぽの長さは50cmから1mほどです。
このしっぽは太くて立派。
鳥の羽のようにフサフサしています。
威嚇するときの「しっぽ」
このしっぽは、敵を威嚇する時に一役買います。
オオアリクイは相手を威嚇する時に、立ち上がって自分の体を最大に見せます。
後ろ足で立ち上がり、しっぽを使って体のバランスを安定させるのです。
オオアリクイの「背中」
一年に一回、一頭だけ子供を産むオオアリクイ。
単独行動のオオアリクイは、繁殖期でもオスとメスはほんの少し一緒にいるだけです。
ペアになったのもつかの間、交尾が終わるとすぐに単独行動に戻ります。
母親の「背中」
メスが妊娠して半年後。
生まれた子供は、2年間母親と一緒に暮らします。
生まれてから1年ほどは、子供は母親の背中に乗ったまま生きています。
その理由は、子供を狙う敵の目から逃れるため。
体の模様が迷彩服!
子供は親の背中に乗ることで、互いの体の模様が迷彩服のようになります。
それで、子供は敵に発見されないのです。
特に、空を飛ぶ肉食の鳥からは見えにくくなります。