「土と砂って、どんな違いがあるのかな・・・?」
土はなんとなく黒かったり、赤かったりして、砂はサラサラ。
それくらいの感じですね。
今回はその違いの答えを見ていきたいと思います。
・・・。
少し無理矢理かもしれませんが、土と砂には違いがないと、あえて言わせていただきます。
どういうことでしょうか!?
人間に例えると、
土は体全体
砂は骨
と言えます。
つまり、砂は土の一部であり、違いそのものが無いのです。
砂は人間の骨格であり、土は人間の体全体です。
そして、土の成分には、人間でいう肉となるものがあります。
それを次に見ていきましょう。
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土と砂に違いは無い
土と砂に違いはありません。
砂は土を構成する一部だからです。
土は土壌とも呼ばれていて、
砂+動植物の死がい
が長い時間をかけて熟成されて出来あがるものなのです。
これが先述の土(土壌)の肉となる部分です。
砂という骨格に、この肉が混じり、土が出来上がっているのです。
例えば森の木が一生を終えると、その場に倒れます。
倒れた木は微生物が分解し、土の養分に変わっていくのです。
土の厚さ
この土、厚さはどれくらいだと思いますか?
じつは、けっこう浅いのです。
土の厚さは、浅いところで30cm、一番分厚くても10m程度。
地球の直径が1万2700kmくらいですので、ふくらました風船のゴムのような厚さです。
もっと薄いでしょうか?
この土。
私たちが暮らす地球上に現れるまでには、壮大なドラマがありました。
土や砂が出来るまでのドラマ
地球上には、肥沃な大地(土=土壌)が広がっています。
私たちが生きる陸地には、長い間土はありませんでした。
46億年前にできた地球。
41億年前に海ができ、39億年前に生命が誕生!
長い月日が流れ・・・。
4億6000万年前になると魚が生まれましたが、陸地にはまだ土がなく、岩や砂があるばかり。
そこに、植物が登場するのです!
動植物が土を作っていく
岩石や砂ばかりの大地。
しかし、水辺には藻(も)や苔(こけ)が生えるよになりました。
そしてついに、4億4000万年前。
シロフィトンというシダ植物の原始形が上陸を果たしました。
陸上に上がった植物は根を張り、養分を地上に持ち込んだのです。
枯れた植物は生物のエサになりました。
生物は昆虫や両生類に進化。
その生物たちの死がいも加わって、土ができていったのです。
植物と動物はお互いを生きる養分としあって、どんどん増えていきました。
その結果、私たちの暮らす地球の表面には肥沃な土壌(土)ができていったのです。
砂はどうやってできているの?
土のでき方は分かりました。
今度は、土の骨格となる、砂のでき方を見てみましょう。
砂は、岩石が風化することで出来あがっていきます。
岩石は自然の力でもろくなり、風化していきます。
風や雨、海水のしぶきでも風化は進みます。
水が凍るときに膨張する圧力で岩が割れてしまうことも。
こうして岩石は石ころになり、砂へと姿を変えていくのです。
火山灰も土になる!
火山灰が堆積すると、軟らかい土が出来あがっていきます。
たとえば関東ローム層。
西は富士山~北は赤城山あたりの、火山が噴火した火山灰が、関東平野地表に降り注ぎました。
この火山灰の上に植物が育ち、生き物たちが暮らし、そして土に還って(かえって)いくのです。
火山から近い場所には粒子が大きい(荒い)土壌が作られます。
逆に、火山から遠い場所には粒子の小さい火山灰が運ばれ、きめの細かい土壌が形成されていくのです。
まとめ
岩石が細かく小さくなったものが砂。
そして砂+動植物の死がいでできているのが土です。
46億年の地球の歴史のなかで、土はこの4億年程度から存在している最近のものでした。
少し無理矢理な感じで
「土と砂に違いはない!」
とお話させていただきましたが、ご容赦いただければ幸いです。