「象の鼻って、どんなつくり?」
陸上に住む動物のなかで最大の大きさを誇る、象。
繁殖期になると凶暴になります。
逆に、愛情たっぷりな一面も。
象の子供は、母親のしっぽを鼻で掴んで歩いたり、甘えたりする事があります。
子供はお母さんが大好きで、お母さんからの優しさもたっぷり受けていることが伺える光景です。
そんな象ですが、長い鼻の持ち主。
この鼻、どんな構造になっているのでしょうか?
そんなお話です。
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象の鼻の構造
象の鼻、構造はどうなっているのでしょうか。
まず、象の鼻と唇の関係から見ていきましょう。
象の「鼻の構造」と「唇」
「えっっ!」
「象の鼻って、唇だったの!?」
じつは。
一般に象の鼻と呼ばれる部分は鼻+唇です。
下の写真をみると分かります。
象には上唇が見当たりません。
象の下唇は顔にくっついていますが、上唇は鼻の穴と一緒に長~く伸びていったのです。
つまり、象の鼻の下の部分は上唇だったのです。
次は、象の鼻は動きが繊細というお話です。
その象の鼻の繊細さは、今紹介した象の鼻の下部は上唇という事が、理由の一つかもしれません。
唇は体の中でも繊細な動きをする部分ですからね。
象の鼻には骨が無い!
「象の鼻に、骨ってあるの?」
実は、象の鼻には骨がありません。
象の鼻は、細かい筋肉で出来ているのです。
骨無しの鼻ですから、動きも繊細で柔らかいんですね。
この鼻の筋肉は、細長く束になっています。
その数は、なんと10万個になります。
繊細な「象の鼻」
細かい筋肉が集まっている、象の鼻。
この鼻は、柔らかく繊細に動くことが可能です。
ビー玉だってつかむ事が出来るのです。
象の鼻の「センサー」
象がこの鼻で物をつかむ時、微妙なセンサーとなる場所があります。
それは鼻の先の、でっぱった部分。
象の鼻の先には指のようなでっぱりがあります。
この部分です。
なんと!
このセンサーの繊細さは、人間の指の10倍にも及びます。
「センサー」で触れて確認
センサーで物に触れ、さわり心地で物の状態を確認する、象。
このでっぱりはアフリカゾウの場合は鼻先の上下に一つずつ。
アジアゾウの鼻には上部に一つだけ付いています。
「象の鼻」が「犬の鼻」に勝った!
象の鼻は、犬の鼻に勝っています。
そうです。
象の鼻は、嗅覚にも優れていて、犬の2倍以上の能力があるのです。
なんでも、象は臭いで水のある場所を知ることが出来るのだとか。
象の鼻の構造が分かったところで、次はその鼻の力について解説します。
象の鼻の「力」
「象の鼻って、力が強いらしいよ!」
10万個の筋肉で出来た象の鼻。
その力(パワー)がすごいのです。
象の鼻の力
象は鼻で1トンの物を持ち上げると言われています。
ちなみに、相撲の幕内力士の平均体重が164kgです。
象の鼻のパワーは、力士6人持てるんですね。
象がサイを転がす
また、繁殖期に荒れている象が、体重1~2トンのサイを鼻でゴロゴロと転がしていたという事例もあるのです。
恐るべし象、です。
象の鼻と「水」
ゾウをの鼻の力は、水を10リットルも吸い取ることが出来ます。
その水を口に持ってきて飲みます。
また、象は鼻に吸い取った水を、体にかけることも知られています。
象の水浴びです。
象の鼻は「手」の役割
象は、鼻を手として使えます。
象の鼻は、呼吸や臭いをかぐのは嗅ぐのは勿論、手のように、物を持つことが出来るのです。
4本の足+1本の手という感じです。
食べ物を口に入れるのも、鼻ですね。