気候区分!日本の気候帯は?
「日本の気候って、どうなってるの?」
ケッペンの気候区分では、日本の気候はどうなっているのでしょうか。
まず、北海道が冷帯湿潤気候。
そして、北海道よりも南の地域は温暖湿潤気候に分類され、わずかに熱帯もあります。
♦気候が多様!長~い日本列島
なんといっても、弓(ゆみ)のように長~く南北に伸びる日本。
岐阜県の白川郷では、屋根に雪が積もらない様に、三角形の屋根(合掌造り)に。
その一方で、沖縄は強い日差しで一年中夏のイメージ。
ケッペンの区分だけでは、説明しにくい感じがします。
この日本の気候を、もう少し詳しく、北から見ていきましょう。
日本の気候区分、6種類をお話します。
日本の気候①北海道気候
北海道気候は梅雨がありません。
そして、夏はすっきりと涼しく、過ごしやすい土地ですね。
春と秋が短い印象で、夏と冬を繰り返すイメージです。
年間を通して気温も湿度も低いです。
台風がやってくることも少なく、大部分の台風は本州で消滅します。
台風は温帯低気圧に変わり、北海道に到達する頃には「風が強いだけ」ということが多くなっています。
北海道気候の冬
そして、北海道気候の冬はとても寒くなります。
シベリアからの季節風が大地に吹き付けるのです。
猛吹雪になると、降ってくる雪だけではなく強風によって地上の雪も巻き上げられて、視界が遮られます。
日本の気候②太平洋側気候
次は、太平洋側気候。
太平洋側気候は、日本列島の右側、太平洋に面する地域の気候です。
北は青森県の一部から岩手県関東地方を経て、関東平野へ。
そして関西の太平洋側~四国の高知県を中心とする太平洋側に。
さらには九州地方を含みます。
太平洋側気候の降水量
この太平洋側気候では、夏に降水量が非常に多くなります。
そして、冬は雨が少ないのです。
日本には、地域を分断する様な山脈が連なっています。
日本列島の背骨の様にな山々が、日本海側と太平洋側を区切っているのです。
冬に、日本海側に雪を落とした後の空気は乾いた状態で太平洋側に。
そのため、例えば関東地方の冬は湿度のないからっ風が吹きます。
ハンドクリームが欠かせない地域となる反面、晴天が続くのは気分の良いものです。
太平洋側気候と台風
太平洋側気候では、夏から秋にかけて台風による多雨があります。
特に紀伊半島~四国~九州までの地域は、台風が上陸する回数が多く、高温多湿となります。
日本の気候③日本海側気候
こんどは、日本海側気候。
青森県の日本海側から北陸地方を経て山陰地方までの地域です。
冬はシベリアからの風を受けて雪や雨が多くなります。
このシーズンの日本海側は曇り、日照時間も短くなります。
世界屈指の豪雪地帯
新潟県の山間部などが豪雪地帯であるのは、皆さんご存知の通りです。
じつは、温帯にもかかわらず豪雪地帯を形成するのは世界的にも珍しいんですよ。
しかも、日本海側の地域は世界屈指の豪雪地帯を形成しているのです。
日本海側気候で大量の雪を降らせる雲。
この雲には、水蒸気がたくさん含まれていて、重~く湿った雪を降らせます。
「重~い雪?」
「それは、なぜ?」
次の項で見てみましょう。
豪雪地帯を生む空気
日本海側の豪雪地帯の形成には、空気の温度が関係していました。
じつは、空気の温度が低くなると、空気の中に含むことのできる水蒸気量が減るのです。
そのため、寒い北海道には水分量の少ないサラサラとした雪が降ることに。
逆に、北海道の空気に比べて温度が高い、新潟や北陸地方には・・・。
重~い大量の雪が「ドカン!」と降り、積もっていくわけです。
こんな理由で、日本の日本海側には豪雪地帯が形成されれていたのです。
日本の気候④中央高地式気候
続いては、中央高地式気候。
長野県や岐阜県、山梨県の高原地帯で日本の屋根という内陸の地域です。
中央高地式気候の降水量は?
この中央高地式気候では、一年を通して降水量が少なくなります。
その理由は、周りを山脈に囲まれているからです。
太平洋からの風も、日本海側からの風も、どちらも雲を運んできます。
ところがこの雲。
内陸の中央高地に到達する前に無くなってしまいます。
この雲は、山脈の麓(ふもと)に、雨や雪として水分を落としていくんですね。
そのため、中央高地式気候は湿気が少なくなるのです。
夏と冬の気温差
そして、夏は暑く冬は寒いという様に夏と冬の気温の差が大きいのも特徴です。
筆者は、この気候の松本市に住んでいたことがあります。
夏は大汗をかき、冬は雪が少ないのですが、寒さのため路面の凍結が多い土地でした。
スクーターを運転する時は、道が凍っていないか確かめながら、とっても慎重に運転していました。
昼夜の気温差
また、昼と夜の温度の差も大きかったですね。
松本に住んでた頃は、「夜は放射冷却で寒い!」というのが口癖のようになっていました。
日本の気候⑤瀬戸内海式気候
次は、瀬戸内海式気候です。
この気候は、名前の通り瀬戸内海の周辺地域で温暖です。
降水量が少ない気候
こちらの気候でも、一年を通して雨が少ないという特徴があります。
その理由は、こちらの地域も中央高地式気候の地域と同じように、山で挟まれているからなんです。
まず、冬は中国山地が大陸からの風を遮り、日本海側に雨や雪を落とします。
そのため、瀬戸内に到達した風は、乾いてているんですね。
冬でも暖かく温和で、雪はほとんど降りません。
そして夏も四国の山が太平洋側からの風を乾かします。
瀬戸内式気候の地域の手前、高知県近辺に雨を落としていくのです。
瀬戸内海式気候の雨
瀬戸内海式気候の降水量は、暖かい時期に集中します。
梅雨の時期と台風の時期です。
この台風の時を除くと、瀬戸内では年間を通して風が弱いんですよ。
日照時間が長い!
降水量が少ない瀬戸内海式気候。
晴天の日が多く、日照時間がとても長い地域となっています。
中央高地式気候の場合も降水量が少なかったですが・・・。
長野県などは高い山から太陽が昇り、高い山に日が沈みます。
そのため、日照時間はそんなに多くならないのだと思います。
日本の気候⑥南西諸島気候
日本の気候、最後は南西諸島気候を見てみましょう。
南西諸島は、九州の最南端、鹿児島県の種子島や屋久島が北端とします。
南に向かうと、鹿児島県の奄美大島、そして沖縄県の宮古島や石垣島といった、台湾の近くが南端です。
南西諸島気候は「熱帯」?
南西諸島気候は、年間を通じてず~と夏の様な感じです。
そのため、南西諸島の気候は亜熱帯気候と呼ばれることもあるのです。
さらに、最南端は熱帯に属します。
南西諸島が暖かい理由!
この南西諸島、気温が高いのは緯度が低いという理由だけではありません。
暖流が流れるなかに位置しているということも影響しているんですね。
別名日本海流とも呼ばれる黒潮です。
黒潮は、世界最大規模の海流です。
この黒潮が気温を上げる要素になり、南西諸島には熱帯性の植物が広がります。
ヤシの木が生えていたりして、かなり熱帯に近い気候ですね。
石垣島には大きなサンゴ礁が広がります。
台風が通る南西諸島
南西諸島は、台風の通り道になっています。
黒潮の流れる上空は雲が多く発生し、強い低気圧ができやすい要素になっているようです。
そのため、一年の中でも夏の降水量が非常に多くなっています。
ちなみに、下に不思議な雲の画像があります。
なんの雲なのでしょうか・・・?
ヒントは、種子島にできる雲です。
そうです!
この雲、種子島宇宙センターでロケットを打ち上げた時の雲なんです。
「竜の頭のようだ!」と言われているのだとか。
小笠原諸島+南西諸島
南西諸島気候は、小笠原諸島の気候を含めて南日本気候と呼ばれることもあります。
小笠原諸島とは、本州の南に位置する島々で父島や母島が代表的な島です。
小笠原諸島には、北海道気候と同じく梅雨がありません。
梅雨前線の南側に位置するためです。
小笠原諸島には南西諸島と同じく、夏を中心に台風が多く接近します。
また、大陸から遠く離れているため、生態系は独自の進化が進みました。