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秋雨とは「秋雨前線」が作るもの!梅雨との違いもチェック

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「秋雨って、何?」

秋雨(あきさめ)とは秋の長雨とも言われる雨で、梅雨と同じように長く雨を降らせます。

この秋雨の別名は秋霖(しゅうりん)といいます。

秋雨を降らせる雲は日本の上空に停滞し、

秋雨前線(あきさめぜんせん)

と呼ばれています。

秋雨前線の時期は8月末~10月初旬頃。

梅雨前線と同じように、日本に停滞する前線です。

この記事では、秋雨秋雨前線についての気になる疑問を解決していこうと思います。

それでは早速!

  • 「秋雨」とは?「秋雨前線」とは?
  • 秋雨と梅雨の違い
  • 秋雨と梅雨の「降水量」

といった内容でお話させていただきます。

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「秋雨」とは?「秋雨前線」とは?

秋雨(あきさめ)とは、秋雨前線によって作られる雨のことでした。

では、その秋雨前線とは具体的にどんな物なのでしょうか。

「秋雨前線」とは

「前線って、なに?」

まず、前線という言葉からお話します。

「前線」とは

前線とは、暖気団(暖かい空気のかたまり)と、寒気団(冷たい空気のかたまり)とが、ぶつかり合う境界線です。

この暖気団寒気団はまるで水と油。

混じり合おうとはせず、ぶつかり合うのです。

「暖気団」が雲になる!

暖気団寒気団よりも軽いため、寒い空気の上に乗っかっていきます。

この時、暖気団が上に登る勢いで上昇気流が発生。

上昇気流のなかで、暖気団中の水蒸気は冷えて水滴に変化します。

水滴はとなり、雨を降らせるのです。

停滞する「秋雨前線」

ぶつかりあった暖気団寒気団の勢いは拮抗し、その場に停滞します。

これが秋雨前線と呼ばれ、秋の長雨を生むのです。

ぶつかり合う高気圧

この秋雨前線でぶつかり合うのは、南方からは太平洋高気圧

北からはシベリア高気圧or移動性高気圧です。

お互いに高気圧なのに、両者がぶつかり合うことで秋雨前線が生まれ、雨が降る。

高気圧に覆われた地域は晴れているのに、なんだか不思議な感じです。

「秋雨」と「台風」

秋雨の時期は、台風の季節でもあります。

秋雨前線台風とが重なると、大量の雨を降らせることに。

離れた場所の台風も、秋雨前線が停滞する日本へと暖かく湿った空気を大量に送り込んできます。

遠くにある台風でさえも、日本に大量の雨を供給するのです。

秋雨と梅雨の違い

「秋雨と梅雨の違いは?」

秋雨では秋雨前線が形成されて秋の長雨が続く、というお話をしました。

その秋雨と同じように、梅雨の時期にも前線(梅雨前線)ができます。

ここまでが、秋雨と梅雨の同じ部分です。

では、秋雨と梅雨の違いはどんな事なのでしょうか。

秋雨と梅雨の違い!「発生地域」

まず、秋雨と梅雨の違いは発生する地域です。

梅雨という現象は、日本を含む東アジア各地で発生。

梅雨前線は東西に長く伸び、中国大陸まで達します。

そのため、東アジアでは梅雨が起こるのです。

ところが。

秋雨前線が発生するのは日本だけなのです。

「秋雨前線」は短い

秋雨前線長さは短いんですね。

秋雨前線は中国大陸まで伸びず、日本だけがこの停滞前線の影響を受けることに。

秋雨日本特有の気象状況だったのです。

秋雨と梅雨の違い!「気象情報」

秋雨梅雨の違いは、気象情報にも現れます。

まず、梅雨の場合は梅雨入り梅雨明けが宣言されますね。

これが、秋雨の場合はどうでしょう?

「秋雨に入りました!」とか、「秋雨が明けました」という気象情報は聞きませんね。

変わりやすい「秋の天気」

梅雨の場合、「梅雨に入った」「梅雨が明けた」というのは区切りやすい状況です。

ところが、秋雨では前線の停滞も数日間程度だったりします。

変わりやすい秋の天気を区切ることは難しいのです。

秋雨と梅雨の違い!「南下」と「北上」

秋雨と梅雨の違いは進行方向にもありました。

秋雨と梅雨は真逆の進行方向なのです。

北上する「梅雨前線」

梅雨の場合、夏に向かって太平洋高気圧の勢力がどんどん増しています。

そのため、南から北に向かって梅雨前線は北上していきます。

南下する「秋雨前線」

逆に、秋雨の時期は次第に寒くなっていきますね。

当然、北の冷たい高気圧の勢力が拡大していくわけです。

そんな訳で、秋雨前線は北から南へと南下していくのです。

秋雨と梅雨の「降水量」

秋雨梅雨の違いは降水量にもありました。

西日本の降水量は、秋雨<梅雨

これが、東日本では秋雨>梅雨

逆になるのです。

この理由を見てみましょう。

西日本の降水量

まず、西日本の方から見てみましょう。

西日本では秋雨よりも梅雨の時期のほうが降水量が多くなります。

「上昇気流」の真下は大雨!

梅雨の時期は夏に向かってどんどん暑くなる時期ですね。

北の高気圧よりも、南の太平洋高気圧の勢力が拡大する時期です。

水分をたくさん含んだ太平洋高気圧

梅雨の時期には、この湿った太平洋高気圧が勢い良く上昇気流をどんどん作ります。

勢い良く上昇した空気の真下にはザーザーの強い雨が。

太平洋高気圧の影響

西日本では、この南方の太平洋高気圧の影響を強く受けます。

そのため、晴れることも多く、急に強い雨が降ることもまた多いのです。

そして、この一気にザーザーと降る雨が大量の降水量を作るのです

東日本の降水量

「シトシトの雨だったのに・・・。」

次は、東日本の方を見てみましょう。

まず、秋雨の時は秋雨前線は次第に南下していきます。

暑さが和らぐと、暖かい太平洋高気圧の勢力は弱くなります。

反対に、北からやって来る冷たい高気圧が勢力を強め、秋雨前線は南下

冷たい高気圧の水分量は少なく、秋雨前線の雨は弱くシトシト降ります。

ところが!

9月は東日本に台風がやって来ることがとても多くなります。

この台風により、シトシト雨が大雨に変わるのです。

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